Integral Japan Mail Magazine Vol.62

******************************************************************
          Integral Japan Mail Magazine
           No. 62 (2012/10/19)
*******************************************************************
-----INDEX----------------------------------------------------------
【1】 イベントのご案内
【2】 インタビュー・シリーズ 「インテグラルな人びと」〜第2回 久保 
隆司さん(3)〜
----------------------------------------------------------

皆様、こんにちは。ようやく残暑が去ったと思ったら、急に冷え込む日も多く
なりましたね。ご体調に気をつけてお過ごしください。今号では、インタビュー・
シリーズ「インテグラルな人びと」第2回、久保 隆司さんのご紹介の最終回を
お送りします。

【1】 イベントのご案内

2012年10月のケン・ウィルバー研究会(別名:インテグラル思想研究会)の開
催情報をご案内します。

本研究会は、インテグラル理論を話題にして、自由に議論をおこなうためのも
のです。参加を予定している方々は、ここで議題としてとりあげたい話題や質
問を二、三ご準備のうえご参加いただけると幸いです。

開催日:10月28日(日曜)13:00〜16:00 p.m.
開催場所:アトリエ・イフ・シーエーティー
〒158-0083東京都世田谷区奥沢6-32-9 ローズコート自由が丘2-A
(東急東横線・大井町線 自由が丘駅徒歩5分)
アクセスマップ:http://www.color-art.jp/access.html
参加費用:2,000円(当日、現金にてお支払いください)
参加条件:特にありません(事前予約の必要はありませんので、当日、会場に
お越しください)
主催:インテグラル・ジャパンURL:http://integraljapan.net/
連絡先:inquiry@integraljapan.net/

*詳細につきましては、インテグラル・ジャパンのブログ
(http://blog.integraljapan.net/ )をご参照ください。

【3】 インタビュー・シリーズ「インテグラルな人びと」〜第2回 久保 隆
司さん(3)〜

インタビュー・シリーズ「インテグラルな人びと」第2回、久保 隆司さんを
ご紹介する最終回となります。今後の構想や夢などについて伺いました。

(前号より続き)
Q5. 今後の構想や夢など、お聞かせいただければ幸いです。

A5. できれば『ソマティック心理学』の続編のようなものを書きたいと思っ
ています。

『ソマティック心理学』は、ソマティック心理学という学問分野の存在を日本
の皆様に知っていただき、その豊かな内容を紹介することを第一の目的として
書いた著作です。第4部の10章や11章は、個人的な嗜好(?)を多少意識
的に出した内容ですが、他の章では、様々なものを出来るだけ公平に扱い、好
みを押さえることも心がけています。なぜなら、ソマティック心理学は私が考
えたものではなく、欧米でも既に存在している学問領域だからであり、私個人
の色眼鏡が強すぎると、ソマティック心理学や身体心理学に対する不用意な先
入観を読者に与えることを恐れたからです。この段階で間口を狭めたくはあり
ませんので。よって、ソマティック心理学の基本を知るために大切であると判
断した事項や手法は、個人的にさほど興味がなくてもある程度の解説を加えて
あります。もちろん、無味乾燥な項目の羅列的な意味での教科書ではありませ
んので、まったくつまらない内容は書いていないつもりです。

以上のような流れの延長として、『ソマティック心理学』にちりばめた素材を
活用して、同じく「心身統合」をテーマとしながらも、もう少し踏み込んだ著
作を書き上げたいですね。抽象的な表現かもしれませんが、普遍性(ユニバー
サリティ)と特殊性(ローカリティ)を十分吟味しながら、日本および日本人
のアイデンティティ、または精神性と身体性の基本構造に関する理解を、近世
の思想史も踏まえた上で深めることに寄与できる作品を将来書ければと思いま
す。この部分の理解を再検証することなしに、あれほどの原発事故に遭遇して
も、基本的な危機感に欠け、臆面も無い言動を続けている少なからぬ“知識人”、
“政治家、”“経済人”が蔓延している日本社会の意識レベルが進むことはなく
(それどころか、基底となるべき、本能レベル、または健全な生物?動物レベル
での意識?身体機能が破損、退化していることを危惧するべきなのでしょうが)、
日本人一人一人にとっての未来もないと考えています。今日の日本において、
ソマティック心理学的なスタンスの学問や手法が、重要な役割を期待される所
以でもあります。

執筆研究以外では、当面は、東京や関西で、現在もおこなっている勉強会やワ
ークショップの活動を地道に継続して行くことになると思います。インテグラ
ル理論に関しても、ソマティック心理学に関しても、少しずつ理解者は増えて
はいると思いますが、組織的に何かを行うゆとりがないのが現状です。将来、
そのような人たちと協力しながら、何か新しいものを生み出す活動ができれば
いいですね。

Q6. 読者の皆さんに、何かメッセージ等ございましたらお願いいたします。

A.6 ちょっと古いですが、儒教の『大学』の言葉に、「修身?斉家?治国?平天
下」という有名なものがあります。まず自分自身の身を修めることが、家庭や
社会、延いては世界全体の平和につながるということですが、心身統合とイン
テグラルな世界の実現との密接な関係性(調和)が述べられているものと解釈
しています。

(私自身を含め)皆さんの一人一人が、さらにインテグラル理論に親しんで、
理解を深めて、身を修めて、それぞれの分野でやるべきことを実践?実行して
いくことが、日本国および日本人の質の低下が危惧されるこの危機的時代にお
いて、一つの大きな救いになると思います。もちろん、その効果が世界中に波
及して行くことも間違いありません。好奇心をもって、一緒にこの時代をたく
ましく生きていきましょう。

最後になりますが、『ソマティック心理学』が、インテグラルに向かって行く
ためのきっかけの一つとして、手がかりの一つとして、少しでも多くの皆さん
に読まれる一枚の地図になることを祈っています(久保 隆司さんの回終わり)。

久保 隆司さん略歴:
大阪大学人間科学部卒。米国ジョン・F・ケネディ大学大学院修了。臨床心理士。

著作:
『ソマティック心理学』(春秋社、2011、単著)
『インテグラル理論入門I ウィルバーの意識論』、『インテグラル理論入門
II ウィルバーの世界論』(春秋社、2010、共著)
『PTSDとトラウマの心理療法 心身統合アプローチの理論と実践』、『PTSDと
トラウマの心理療法ケースブック 多彩なアプローチの統合における実践実例』
(創元社、2009、訳書)
ホームページ  http://integralsomatics.jp

*ご意見、ご感想などはお気軽にどうぞ! inquiry@integraljapan.net
*本メールマガジンの送付先アドレスの変更、及び、配信不要の方は、
inquiry@integraljapan.netまでご連絡ください。

--------------------------------------------------------------------
インテグラル・ジャパン・メールマガジン No. 62
配信日:2012年10月19日
発 行:インテグラル・ジャパン総合研究所
http://www.integraljapan.net/
発行人:鈴木 規夫

*無断複製・転載を禁止します
--------------------------------------------------------------------

   Copyright (c) 2012 INTEGRAL JAPAN All Rights Reserved