Integral Japan Mail Magazine Vol.53

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          Integral Japan Mail Magazine
            No. 53 (2011/09/17)
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【1】『インテグラル・シンキング』執筆の経緯について〜鈴木 規夫
【2】個人情報の取扱いについて(再掲)
【3】イベントのご案内
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皆様、こんにちは。九月も半ばを過ぎましたが、まだまだ各地で残暑が続いて
いるようですね。また、台風による被害等、災害も頻発していますので、どう
ぞお体にお気をつけてお過ごしください。さて、今号では、『インテグラル・
シンキング』の執筆の狙いや経緯について語った、弊社代表・鈴木 規夫のエッ
セイを掲載します。回りの方々にインテグラル・アプローチや書籍をご紹介い
ただく際などに、ご参考にしていただければ幸いです(千葉)。

【1】『インテグラル・シンキング』執筆の経緯について〜鈴木 規夫

今回、『インテグラル・シンキング』を執筆しようと決意したのは、「ケン・
ウィルバーのインテグラル理論を誰にでも理解できるように紹介してほしい」
というリクエストをイベント等で御逢いした数多くの方々からいただいたため
です。

インテグラル・コミュニティの講座等ではしばしば指摘されることですが、「
統合的」(インテグラル)であるために、我々は必ずしもウィルバーの著書に
ある専門用語を用いることができる必要はありません。統合的な発想とは、あ
る意味では、全ての人間にとり、非常に自然な衝動にもとづいた発想とえいま
す。この世界に存在する多様な現実に目を向け、それらをひとつの整合性のあ
る物語にまとめあげていこうとするのは、全ての人々が日常的にしようとして
いることです。

インテグラル理論の使命とは、こうした本能的な行為をより効果的にすること
ができるように、支援をすることです。その意味では、正にインテグラル理論
こそは、日常的なことばで語られるべきものなのです。

『インテグラル・シンキング』では、こうした問題意識にもとづいて、可能な
限り専門用語を排して、日常的な課題や問題をとりあげながらインテグラル理
論の魅力を紹介してみました。とりわけ注意したのは、インテグラル理論とい
うものが、日常生活の中で我々が直面する具体的な課題や問題に対処するため
の道具となりえるということを読者の方々に理解していただくということでし
た。

これまで、日本においては、インテグラル理論は、総じてその思想的・哲学的
な側面が強調されて紹介されてきました。しかし、インテグラル理論には、ま
た、「実際の現場で活用することができないものにどれほどの価値があるとい
うのか?」と問う非常に実用主義的な発想が息づいています。また、私自身も、
インテグラル理論を、これまでにコーチングやコンサルティングをはじめとす
る個人と組織を対象とした実務活動を展開していくうえでの枠組みとして利用
してきたこともあり、インテグラル理論をあまりに精神的・抽象的にとらえよ
うとする、これまでのアプローチには大きな違和感を覚えていました。今回の
作品は、ケン・ウィルバーのインテグラル理論の受容をめぐり広範に蔓延して
いる、そうした「誤解」を解消したいという長年の希望を実現するためのささ
やかなこころみといえます。

しばしば指摘されるように、今日、我々は自己の視野をひろげて、世界を「総
合的」「統合的」「包括的」にとらえることを求められています。また、日々
の生活の中で経験される実務的な課題や問題はますます複雑化しており、それ
らに効果的に対応するために、そうした多角的な視野が必要とされることは、
自明のこととなっています。

しかし、あらためて周囲を見渡してみると、そうしたことの重要性を指摘する
識者は数多く存在しているものの、具体的に何をすれば世界を「総合的」「統
合的」「包括的」にとらえたことになるのかを示してくれる識者はあまりいま
せん。そこには「声援」だけがあり、具体的な「型」(praxis・practice)は
ないのです。ウィルバーは具体的な実践の方法をともなわない意見を「イデオ
ロギー」と形容していますが、その意味では、今日、我々をとりまいているの
は、正にイデオロギーが蔓延している状況といえるでしょう。

『インテグラル・シンキング』を執筆するにあたり留意したことは、著者の意
見を闇雲に紹介するのではなく、あくまでも具体的な実践の方法を紹介するこ
とを主軸とするということでした。

いうまでもなく、ひとりひとりには独自の人生があたえられています。それを
いきていくうえで、具体的に何を真実として堅持していくべきかということは、
ひとりひとりが発見していくべきことです。そのように発見をすることそのも
のが生きるということであり、他者の正解を盲目的に受容することは、生きる
ことの重要な責任を放棄することであるとさえいえます。

その意味では、著者が読者に対して単に自己の意見や見解を述べることにはあ
まり意味がありません。むしろ、必要とされるのは、ひとりひとりの読者が、
自らの責任において思索と探究を実践することができるように後押しするため
の実践の方法です。また、そこでは、読者がそうして紹介された方法そのもの
を修正・超越していくことができるような配慮が必要とされることになります。

少なくともインテグラル理論においては、そうした知識の伝承こそが、真に妥
当なものと見なされるのです。『インテグラル・シンキング』を執筆するにあ
たり注意をしたのは、インテグラル理論が重視する、そうした開かれた態度を
見失うことのないようにしようということでした。

実際のところ、そうしたこころみが果たしてどれくらい成功しているかは、著
者であるわたしには判然としませんが、純粋な思想や哲学としてのインテグラ
ル理論ではなく、実践思想としてのインテグラル理論の紹介に少しでも寄与す
ることができていれば幸いです。

【2】 個人情報の取扱いについて(再掲)

前号でご報告いたしました通り、インテグラル・ジャパン株式会社は2011年9
月末日をもって活動を停止し、10月1日よりインテグラル・ジャパン総合研究
所として新たに活動を開始いたします。このため、個人情報等、インテグラル・
ジャパン株式会社が保有する資産を一部新団体に引き継ぐことになります。

ご自分の個人情報(お名前、メールアドレス、ご住所等、メールフォームへの
登録や講座へのお申し込みに際して弊社にて収集させていただいた情報)を新
団体に継承することをご希望にならない方は、お手数をおかけし恐縮ですが、
2011年9月30日までにinfo@integraljapan.netまでお申し出いただきたく存じ
ます。期日までにお申し出がなかった場合、個人情報の新団体(インテグラル・
ジャパン総合研究所)での使用にご同意いただいたものとみなさせていただき
ます。ただし、期日を過ぎた後でも、個人情報の抹消のご希望があればいつで
も対応いたしますので、10月1日以後は改めてお知らせする連絡先にご連絡い
ただければと思います。ご面倒をおかけしますが、どうぞよろしくお願い申し
上げます。

*なお、メールマガジン配信スタンド(まぐまぐ、Melma!、めろんぱん)経由
でメールマガジンを購読されている方の場合、ごく一部の例外を除き弊社では
メールアドレスを把握しておりません。このため、上記スタンド経由でご購読
の場合、配信停止をご希望の際は、お手数ですがご自分で当該スタンドにて停
止手続きをお願いいたします(千葉)。

【3】イベントのご案内

1.ケン・ウィルバー研究会
[日時] 2011年9月19日(月祝) 13:00〜16:00
[場所] アトリエ・イフ・シーエイティー
〒158-0083
東京都世田谷区奥沢6-32-9 ローズコート自由が丘2-A
(東急東横線・大井町線 自由が丘駅徒歩5分)
アクセス・マップ: http://www.color-art.jp/access.html
[参加費] 2,000円
[主催] インテグラル・ジャパン総合研究所
[講師] 鈴木 規夫 (インテグラル・ジャパン代表)
[参考文献] 鈴木 規夫著 『インテグラル・シンキング――統合的思考の
ためのフレームワーク』(コスモス・ライブラリー)
*事前の申込は不要です。どなたでも、お気軽にご参加ください(参加費は、
現地で現金にてお支払いください)。
*今回の研究会では、『インテグラル・シンキング』(コスモス・ライブラリー)
が出版されたことを受けて、インテグラル理論を企業組織をはじめとして、実
際の現場で活用するための可能性についてとりあげる予定です。
*詳細:http://blog.integraljapan.net/?eid=1445723

2.オーセンティック・ライフ:自分発見コース〜自分でつくる本当の自分の生
き方〜
[日時] 2011年10月22日(土)、11月26日(土)、12月17日(土) いずれも
13:30〜18:00(開場:13:00)
[場所] 東京都内(お申し込みされた方にお知らせします)
[参加費] 45,000円(全3回分) *第一回に現地にて、現金にてお支払い
ください
[主催] インテグラル・ジャパン総合研究所
[講師] 坂本 敬行 (サイキック・カウンセラー/コンサルタント
Spiritual Empowerment Japan 代表、ダイナミクス・オブ・ダイアログ LLP
パートナー、 フロー・インスティチュート理事)
*今回は、外部講師・坂本 敬行氏をお迎えして開催することとなりました。
全3回のセッションには、インテグラル・ジャパンの鈴木 規夫あるいは依浮 
とし子が同席いたします。
*自分らしい自分を生きたい、喜びあふれる豊かな人生を送りたいと思ってい
る方、個人の自律性を高めたい、自立的な人材を育成したいと思っている企業・
組織の人材開発担当者、コーチ・セラピスト・コンサルタント・教師として生
徒やクライアントの成長を支援する活動をしている方などに特にお薦めです。
*詳細・お申し込みはこちらまで:
http://integraljapan.net/info/seminar2011_IntegralSpirituality.htm

*ご意見、ご感想などはお気軽にどうぞ! info@integraljapan.net
*本メールマガジンの送付先アドレスの変更、及び、配信不要の方は、
info@integraljapan.netまでご連絡ください。

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インテグラル・ジャパン・メールマガジン No. 53
配信日:2011年09月17日
発 行:インテグラル・ジャパン株式会社
http://www.integraljapan.net/
発行人:鈴木 規夫
編 集:千葉 絵里

*無断複製・転載を禁止します
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