Integral Japan Mail Magazine Vol.38

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Integral Japan Mail Magazine
No. 38 (2010/06/23)
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【1】 6月のケン・ウィルバー研究会のご案内
【2】 行動論理をやさしく解説! Capacity Evolution Blogより
【3】 その他のイベントのご案内
【4】 編集後記
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皆さま、こんにちは。今号では、久しぶりにCapacity Evolution Blogの翻訳
をお送りします。

【1】6月のケン・ウィルバー研究会のご案内

6月のケン・ウィルバー研究会では、6月1日に発売されたケン・ウィルバーの
最新著作『実践 インテグラル・ライフ』(春秋社)をとりあげます。

この著作はウィルバーのはじめての本格的な実践書です。これまでの著作にお
いて断片的に紹介されてきた「統合的実践」(Integral Life Practice)の全
貌がこの著書で明らかにされます。

これまで、ウィルバーは、数々の著作において、「理論」(地図・map)と「
実践」(領域・territory)の相補的な関係性を説明しながら、インテグラル
理論を理解するために、実際に実践にとりくむことが必須の要素となることを
くりかえし指摘しました。

また、インタビュー等においても、ウィルバーは、自らの著書が窮極的に意図
することが、読者を実践に誘うことであるとたびたび発言しています(また、
著書の最終章で、ウィルバーが、しばしば、それまでに説明してきた理論を―
―あたかも砂に描かれた曼荼羅を掻き消すように――「虚構」として「否定」
をするのは、概念の構築物である理念をのりこえて、実践に参画することを鼓
舞するようにと読者を鼓舞する意図のあらわれであることはあきらかです)。

その意味では、インテグラル理論の真の理解を実現するためには――また、統
合的・包括的な視野にもとづいて日常を送るためには――「理論」と「実践」
の両方を効果的に統合することが必須の条件となるといえます。

今回の研究会では、約1年にわたり、この書籍の翻訳に携わってきた主催者か
ら、この作品の特色や重要なポイント等について説明をします(鈴木)。

参考図書
鈴木 規夫・久保 隆司・甲田 烈・青木 聡(著)
『インテグラル理論入門I:ウィルバーの意識論』
春秋社(2010年4月)
ISBN:4393360559
税込価格:2,310円

ケン・ウィルバー(著)鈴木 規夫(訳)
『実践 インテグラル・ライフ:自己成長の設計図』
春秋社(2010年5月)
ISBN:978-4-393-36053-8
税込価格:4,410円

開催日:6月26日(土曜日)13:00〜16:00 p.m.
開催場:アトリエ・イフ・シーエーティー
     世田谷区奥沢6-27-2 アーバンSKビル2階
     自由が丘駅より徒歩7分
     九品仏駅より徒歩2分
     アクセスマップ:http://www.color-art.jp/access.html
参加費用:2,000円(一般)
      1,800円(IJ Members会員)
参加条件:特にありません
主催:インテグラル・ジャパン
URL:http://integraljapan.net/
連絡先:info@integraljapan.net

【2】行動論理をやさしく解説! Capacity Evolution Blogより

インテグラル・ジャパンの関連会社・インターコネクションズ(http://ikan.
biz/)の共同経営者であるザック・スミス(Zach Smith)のブログ(Capacity
Evolution Blog)の日本語版です。個々の行動論理の特徴について述べた記
事の第七弾です。

*意識の発達段階のモデルはいくつかありますが、このコーナーでは、
スザンヌ・クック=グロイター博士のモデルとチャド・スチュワート氏の用語に
基づいて解説しています。カッコ内に、ケン・ウィルバーが用いている用語と
対照させました。

X:Opportunist(他者利用型段階・衝動型段階)
G:Conformist(体制順応型段階・神話的合理性段階)
I:Expert(専門家段階・前期合理性段階)
T:Achiever(目的実現型段階・後期合理性段階)
H:Relativist(価値相対主義段階・前期ヴィジョン・ロジック段階)
A:Strategist(戦略型段階・中期ヴィジョン・ロジック段階)
U:Alchemist(錬金術型段階・後期ヴィジョン・ロジック段階)
O:Unitive(前期トランスパーソナル段階)

*以前の記事は、こちらにまとめてあります。
http://www.integraljapan.net/articles/CapacityEvolution.htm

U型の人々

U型(錬金術型段階/後期ヴィジョン・ロジック段階)の人々がU型である所以
は、パラドクスや対極性の受容と創造と解決に象徴される、その非常にDYNAMI
Cな姿勢にあります。彼等は、変容を可能にする空間を創造し、保持し、そし
て、その中に生きることができるのです。簡潔に言えば、U型の人々は複雑な
人たちです。広範かつ多様な優先事項、原則、視点に気を配ることができ、生
涯にわたり、その中でダンスを踊っているように見えることもがあります。こ
の世界で真に物事が動くときには、しばしば、こういう人々が関与しているの
です。

それでは、私たちの目には、U型の人びとはどのように映るのでしょうか?
- 普段の生活の中でU型の人々を見かけることはあまりありません。米国と欧
州の企業組織の4,000人以上の管理職層を対象にして行われたある調査
によると、そのうちの約1%がU型であったということです*。
- U型の人々は多面的であり、同時に様々に異なる特徴をそなえた存在であり
ます。人を喜ばせると同時に混乱させたり、インスピレーションを与えるとと
もに煙に巻いたり、いらいらさせるとともに魅了したりします。
- U型の人々のものの見方は、U型以前の発達段階のものの見方とは異な
ります。極めて高度に調和のとれた意識と認識力を有しているため、非常にパ
ワフルに行動することが可能になります。
- 衝動的であるように見えることもあれば、全く行動しないことがあります。
- 深いシステム的な意識構造を有しています。個人やシステムを超えた、イ
ンターシステム的なあり方、メタ・リレーショナルなあり方に気づくことがで
き、それを活用することができます。
- 正しいことを正しい時期に行うように思えます。その「正しいこと」は、
短期的には「間違ったこと」に見えることがあるのですが。
- 予測がつきませんが、大体において頼りになります。
- 自己の感覚がシステム的なアイデンティティを超えることがあります。
- 多くの場合、文脈に最も適合する場合は、U型以前の行動論理を呼び
覚ますことが可能です。
- U型の人々のアイデンティティは、特定の領域、あるいは関わっている文脈
から生まれることが多いので、典型的なU型の人、というのはいません。
- 文脈により、あるいは自分が選択した関わり方により、最終的には「グル
(導師)」やメンター、道化、トリックスターになったり、活気がなく重苦し
い存在であったり、昇進したり解雇されたりします。

A型の人々は理解するのが難しいと思われませんでしたか?  U型の人々は、U
型以前の発達段階の限界の多くを超越しています。確かに、「悟り」を開いて
いるわけではありませんが、U型の人々は、悟りにまつわる伝統的な智慧と合
致する振る舞いをすることがあります。そして、自分が選択した場合は、U型
の人々は、コミュニティに人々をひきつけ、そして、彼等を行動に駆り立てる
上で、パワフルな役割を演じることがあります。ガンディーは、ネルソン・マ
ンデラがそうであるように、U型であった確率が最も高いと思われます。しか
し、お隣に住んでいる、ちょっとエキセントリックな女性がU型である可能性
もあるのです。

*スザンヌ・クック=グロイター(Dr. Susanne Cook-Greuter)の調査による。
この調査は、企業組織の管理職層を対象としているために、総体的に、被測定
者は:(1)年齢的に中年期以降にあるために、長年にわたる人格的な成長の
結果として、高度の発達段階に到達している可能性があります(2)日常的に
複雑な生活環境に置かれているために、高度の認知構造を開発・発揮すること
を恒常的に求められています。必然的にその調査結果をそのまま一般の人々に
敷衍することはできません。

**原文は、こちらで読めます。
http://ikan.biz/blog/capacity-evolution/u-shaped-people/

(翻訳:千葉、解説・監修:鈴木)

【3】その他のイベントのご案内

(1) 女性のためのインテグラル・ライフ・サークル
(2010年6月30日(水)19:00〜21:00 アトリエ・イフ)
*五月より、リーアン・アイスラー『ゼロから考える経済学――未来のために
考えておきたいこと』(ISBN-10: 4862760570)の読書会を行っています。
*四月より、IJ Members会員以外の方にもご参加いただけるようになりました。
インテグラル・アプローチに興味があり、参加規約にご賛同いただける女性で
あれば、どなたでもご参加いただけます。詳しくは、詳細ページをご覧下さい。
*詳細:http://womensintegrallife.seesaa.net/
*申込:http://integraljapan.net/info/wilp_info.htm

(2) インテグラル理論基礎講座(夏期)
(2010年7月19日(月祝)、8月21日(土)、9月18日(土)、いずれも13:30-
17:00、アトリエ・イフ)

*『インテグラル理論入門I ウィルバーの意識論』の出版を受け、基礎
講座をもう一度開催します。入門書を読んで、更に詳しく知りたいと思った方
にお勧めです。1回ずつ申込可。
*会場の都合により、元々お知らせしていた予定から時間が変更になりました。
こちらの情報(開場−13:15、開始−13:30)が最新です。
*詳細・申込:http://integraljapan.net/info/seminar2010_kiso_summer.htm

(3)ILP Basicワークショップ
(2010年10月30日(土)、10月31日(日)、いずれも10:00〜17:00、Bumb東京
スポーツ文化館)
*ILP(Integral Life Practice)の基本コンポーネントを一通りご紹介し、実
習していきます。『実践 インテグラル・ライフ』を読んで実践に興味を持た
れた方にも是非お勧めです!
*宿泊を伴うイベントではありません。宿泊が必要な方は、ご自分でお手配い
ただく必要があります。
*詳細・申込:http://www.integraljapan.net/info/seminar2010ilpbasic.htm

【4】編集後記

先日、インテグラル理論中級講座が終了しました。ご参加の皆様、お疲れ様で
した。中級講座の受講生の皆さまは、これまで入門講座・基礎講座・ILP Basic
ワークショップや研究会などでともに探究を重ねられた方が多く、今回の講座
が終了する頃には、一つのコミュニティがそこに存在しているような感じがし
ました。多くの方々との交流の中で、インテグラル理論&実践が更に磨かれ、
日本に根付いたものになることを期待しています。また、様々なご事情により
イベントにはおいでになれない方にも、本メールマガジンやNews Letterその
他を通して、ご自分の実践を深めて行くきっかけをご提供できればと願って
おります(千葉)。

*ご意見、ご感想などはお気軽にどうぞ! info@integraljapan.net
*本メールマガジンの送付先アドレスの変更、及び、配信不要の方は、
info@integraljapan.netまでご連絡ください。

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インテグラル・ジャパン・メールマガジン No. 38
配信日:2010年6月23日
発 行:インテグラル・ジャパン株式会社
http://www.integraljapan.net/
発行人:鈴木 規夫
編 集:千葉 絵里

*無断複製・転載を禁止します
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