Integral Japan Mail Magazine Vol.15

**************************************************************
          Integral Japan Mail Magazine
             No. 15 (2008/12/07)
**************************************************************
-----INDEX--------------------------------------------------
【1】 11月の研究会のご報告
【2】 12月の研究会のご案内
【3】 好評受付中! オープン・ワークショップのご案内
【4】 Capacity Evolution Blogより
【5】 他団体イベント紹介
【6】 編集後記
------------------------------------------------------------

皆さまこんにちは。今年も早くも12月になりました。今年は皆さまにとってど
んな一年でしたか? インテグラルな枠組みが、過去を振り返り未来を展望する
のに役立つことを願い、新年にはIntegral Life Visionというイベントを用意
しました。皆さまもこの機会に、インテグラルなアプローチに触れてみません
か? 研究会でも皆さまをお待ちしております。それでは、メールマガジン第15
号をお送りします!

○11月の研究会のご報告
今月のインテグラル思想研究会(ケン・ウィルバー研究会)では、まず、主催
者の鈴木 規夫から、10月末〜11月初頭にかけてワシントンD. C.で開催された
Susanne Cook-Greuter博士のトレーニングの報告を行いました。このトレーニ
ングは、今日、個人の意識の発達段階を把握するための測定法として最も厳密
なものとして認識されているMAP(Maturity Assessment For Professionals)
の習得を目的とするものです。今回は、数年間におよぶトレーニングの中間期
をむかえて、進捗度の確認を目的として実施されたものでした。研究会では、
このトレーニングをとおして紹介される基礎的な内容を紹介しながら、意識の
発達段階を測定するうえで留意するべき重要事項、及び、こうした測定法が人
材育成等の実践領域において具体的にどのように活用されているのかについて
検討をしました。とりわけ、ここ数年のあいだ、発達理論にもとづいた人間観
にたいする欲求が世界的規模で急速に高まりつつあるというCook-Greuter博士
の洞察に着目して、そうした動向の背景には、具体的にどのような時代的な問
題意識が息づいているのかを探究しました。その後、Cook-Greuter博士の師匠
にあたるJane Loevinger(1918-2008)の著作を参照して、具体的なサンプル
を測定する活動にとりくみました。

また、今月の研究会では、今日、欧米を中心に展開しているインテグラル・
ムーブメントの動向を俯瞰して、今後、それがどう発展的に変容することにな
るのか、そして、そうした過程において、参加者が直面することになるであろ
う課題がいかなるものとなるのかを討議をしました。とりわけ、これまでケ
ン・ウィルバーそのひとを先導者として展開して展開してきたインテグラル・
ムーブメントが、コミュニティとして、今後、世代交代を経るなかで、そのあ
りかたを成熟したものとしていくために、次世代の研究者・実践者に課される
課題等について対話がなされました。現在、それぞれの場所において、組織人
として活動している研究会の参加者にとり、こうした課題は普遍的なものであ
り、それゆえに、非常に充実した議論をすることができました。

○12月の研究会のご案内

12月の研究会は、12月20日(土)に開催します。2007年は、10回にわたり
ケン・ウィルバーの代表作『進化の構造』を取り上げました。2008年は、4月
より、ウィルバーの最新の理論モデル(ウィルバー5)を反映する著作である
『インテグラル・スピリチュアリティ』を毎月2〜3章くらいずつ読んで検討を
重ねてきましたが、9月の研究会で、『インテグラル・スピリチュアリティ』の
本文・付録は一通り読み終わりました。

9月より、ウィルバー5で導入された"8つのゾーン"(四象限がそれぞれ内側・
外側に分割されました)について、ひとつひとつじっくり確認していく作業を
進めています。12月は、下記の資料を参考に、11月に引き続いてZone #3と
Zone#4について掘り下げて学んでいきます。

研究会は、こちらから一方的に情報を伝達するというよりは、参加者の皆さま
と意見や洞察を交換しあう、交流の場としたいと思っております。ご関心のあ
る方は、どうぞお気軽にご参加下さい。

参考文献:
1. ケン・ウィルバー(松永 太郎訳)(2008)『インテグラル・スピリチュア
リティ』(春秋社)

尚、『インテグラル・スピリチュアリティ』の概要をまとめた下記の参考資料
がインテグラル・ジャパンのHPに掲載されておりますので、どうぞ参照くださ
い:

「インテグラル・スピリチュアリティの諸条件」 http://www.integraljapan.
net/articles/IntegralSpirituality_1.htm

2. 渡邊 二郎(1994)「構造と解釈」筑摩学芸文庫(Zone#3)

3. 中山 元(1996)「フーコー入門」筑摩新書(Zone#4)

参加資格:どなたでもご参加いただけます。予約は特に必要ありません。多く
の方々のご参加を御待ちしております。

開催日時:12月20日(土)13:00〜16:30
開催場所:品川区立総合区民会館きゅりあん
      (http://www.shinagawa-culture.or.jp/curian/)
      東京都品川区東大井5-18-1
      JR/東急線 大井町駅前
参加費用:2,000円(当日現金払)
*今回の研究会は、協力団体である非営利活動法人 にじの絵のぐの主催とな
ります。会議室の案内掲示板には、「にじの絵のぐ品川アクト」名で掲示され
ておりますので、ご注意下さい。

*インテグラル理論を理解するための諸々の参考資料がインテグラル・ジャパ
ンのHPに掲載されておりますので、どうぞ参照ください。過去の研究会におけ
る配布資料もダウンロード可能です。

鈴木 規夫 Ph. D.
インテグラル・ジャパン代表 (http://www.integraljapan.net/)
協力:非営利活動法人 にじの絵のぐ(http://www.nijinoenogu.jp/)

○ 好評受付中! オープン・ワークショップのご案内
Integral Life Vision
インテグラル・アプローチで掴むあなたの使命
〜Changeの年 2009年の<私><関係性><仕事>〜(2009年1月24日)

*今回より、「1-DAYワークショップ」を「オープン・ワークショップ」に改
称いたしました。

インテグラルなアプローチを、目でみて、触れて、感じていただくことを目的
とした、気軽に参加できるオープン・ワークショップ(旧1-DAYワークショッ
プ)の第3弾です。今回は、新春にふさわしく、インテグラル理論に基づい
て、自分のミッションとビジョンを見出していくためのワークを準備しました。

ボディ・マインド・シャドー・スピリットを活性化し探求する事を通して、自
己の核に息づく創造性を開花させる統合的なアプローチによるプログラムです。

からだの感覚やイメージを大切にしながら、湧いてくる「色」「形」「場所」
などのキーワードによって「使命」のシンボルを掴み、明確化していきます。

本ワークによって、生を流れるダイナミズムを発見し、そこに連綿と息づく自
分自身の「使命」を見出すことができるでしょう。

こういう方にお薦めです!

* 今年新しいことにチャレンジしようとしている方
* 自分の実力を充分に発揮したい方
* 人生の転機を乗り越えようとしている方
* 活躍の場を拡げていきたいと考えている方
* 人間関係を更に充実させたい方

講師は、インテグラル・ジャパンのファシリテーター、依浮とし子と山口直人
が担当します。依浮とし子は、アートセラピーの専門家であり、ILPベーシッ
ク・ワークショップではハート・シャドウ領域のセッションを担当しました。
山口直人は、ボディワークが専門ですが、正式に老師に入門して本格的に禅を
実践している修行者でもあり、ILPベーシック・ワークショップでもボディと
スピリットの二領域を担当しています。二人のファシリテーションにより、頭
で考えるだけでなく、心・からだ・イマジネーションを働かせ、腑に落ちる、
納得感のある2009年のビジョンを作っていきませんか?

多くの皆さまのご参加をお待ちしています。

インテグラル・ジャパン 2009年新春オープン・ワークショップ
Integral Life Vision
インテグラル・アプローチで掴むあなたの使命
〜Changeの年 2009年の<私><関係性><仕事>〜
日時:2009年1月24日(土)  13:30〜16:30(開場13:15)
場所:品川区立総合区民会館きゅりあん研修室
大井町駅(JR京浜東北線,東急大井町線)徒歩2分
http://www.shinagawa-culture.or.jp/
講師:依浮とし子(アートセラピスト、インテグラル・ジャパン・ファシリ
テーター)、山口直人(ボディワーカー、インテグラル・ジャパン・ファシリ
テーター)
参加費:3,000円(当日現金払3,500円)
定員:20名
*定員に到達次第締め切ります。事前申し込みで定員となった場合は当日受付
を行いませんので、なるべく事前にお申込み下さい。
*お申し込みはこちらから。
http://integraljapan.net/info/seminar2009openworkshop01.htm

○Capacity Evolution Blogより
インテグラル・ジャパンの関連会社である、インターコネクションズ
(http://ikan.biz/)の共同経営者、ザック・スミス(Zach Smith)のブログ
(Capacity Evolution Blog)の翻訳です。

――人間の深層領域の能力の発達(Capacity Evolution)について(2)――

行動論理の発達の面白いところは、それがソフトウェアの更新のようなもの
だ、ということです。即ち、各段階は、その前の段階の機能を含み、それに何
かを付けくわえている、ということです。もうひとつの考え方としては、行動
論理の発達は、山に登るようなものだとも言えます。高く登れば登るほど、多
くのものが見えるようになります。過去において経験された行動論理は、私た
ちの経験と知識の一部でありつづけます。また、その行動論理がどのような働
きをするものであるかを理解すれることができれば、前の段階の行動論理を
(客観的に)振り返ることができます。中学生だったころを考えてみてくださ
い。皆さんは、多分、当時の自分のものの見方に立ち戻りたいとは思わないで
しょうが、当時、自分が世界をどう見ていたかということを説明することはで
きるでしょう。また、ティーンエイジャーのような振る舞いをする人を見分け
ることができるでしょう。そして、彼らがどういうことを経験しているのかを
共感的に理解し、また、自分自身がそうした世界観を乗り越えていることを認
識することができるでしょう。

行動論理で今ひとつ興味深い点は、ストレスやトラウマのもとでは、前の段階
の行動論理に退行してしまうことがある、ということです。さまざまな本や映
画で採りあげられている、幼児期への退行と似たようなことが起こるのです。
余りにも大きなストレスにさらされると、人間は機能停止状態に陥ります。重
要な顧客や上司の前でプレゼンテーションをする時、あるいは同様にストレス
のかかる状況で、頭が真っ白になってしまった(少なくとも、ベストの状態で
はなくなってしまった)というようなことは、皆さんも覚えがあるでしょう。
ストレスに押しつぶされるとこういう状況になります。長引くストレス、ある
いは非常に強いストレス(例えば、アメリカの同時多発テロ事件など)は、私
たちの世界観にも同様の影響をあたえ、コミュニティ全体、ひいては国家を変
えてしまうことがあります。逆に、もっと向上したいという気持ちがあり、適
切な支援と挑戦できる環境があたえられれば、複雑性・混沌・不確実性に対す
る対応能力を増した世界観に向けて進化することが可能になります。上記のよ
うに、後期の行動論理は、それまでの段階の行動論理と比べると、ものの見
方・感じ方、そして認識のあり方の拡大・延長・深化であるといえます。もう
一度、自分が中学生だったときを振り返ってください。そして、今の自分自身
を見つめてみてください。皆さんは多分、中学生のときよりも、自分の経験に
ついて更に広がりと深みのある視点をもち、長期的な観点から考えることが可
能になっているに違いありません。これは、皆さんの意識の変化、行動論理の
変化を端的に表していると思います。

行動論理の発達の仕方は、どの個人でも、どの組織でも、基本的には同じであ
ることが、調査研究の結果わかっています。言葉を変えて言えば、私たちの成
長と経験の中味自体は違っていても、私たちの経験を解釈する「ものの見方」
の構造は常に極めて似通っているのです。子どもから思春期を経て成人へと発
達を遂げるのと同様、私たちは大人になってもこの発達の道を歩み続けます。
他者への同調から専門性に基づく世界観、あるいはよりT型(目的実現型段
階・後期合理性段階)の世界観へ向けて、自分が進んできたことを考えてみて
ください。私にも経験がありますし、皆さんもきっと、その歴史をお持ちだろ
うと思います。

行動論理と発達理論に関して更に知りたい方は、スザンヌ・クック・グロイ
ター博士(Dr. Susanne Cook-Greuter)とロバート・キーガン博士
(Dr. Robert Kegan)の著作を読むことをお薦めします。彼らの研究、学問、
そして著作は非常に該博で識見に富んでいます。弊社インターコネクションズ
は、人間の深層能力の研究と実践を行っていくにあたり、彼らの研究を基盤と
しています(2008年5月2日の記事、本項目終わり)。

*原文は、こちらで読めます。
http://ikan.biz/blog/capacity-evolution/
(左側の列の下方、太字で表示されている"Capacity Evolution"のコーナーか
ら、上から二つ目をクリックしてください)

○他団体イベント案内
国内外のインテグラル・コミュニティ、及び、インテグラル理論と関連の深い
分野のイベントのご紹介です。

*下記のイベントは、インテグラル・ジャパン株式会社が主催するものでは
ありません。ご参加にあたっては内容をよくご確認の上、ご自分の判断でご参
加いただきますようお願い申し上げます。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
Integral Zen(Kanzeon Zen Center主催)
2009年3月15日〜22日 ソルトレイクシティ(アメリカ・ユタ州)
インテグラル教育セミナーや女性のためのワークショップ(Women's Integral
Practice)で活躍しているインテグラル・インスティテュートの人気講師、
Diane Musho Hamiltonがファシリテーターを務めるIntegral Zenのリトリー
トです。
*詳しくはこちらから。
http://integrallife.com/community/week-integral-zen
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

Spiral Dynamics Training(NVC Consulting主催)
2009年3月18日〜21日(SD1)、23日〜25日(SD1)
ポートタウンゼント(アメリカ・ワシントン州)
人間の行動の理由を説明してくれる理論を求めて、スパイラル・ダイナミクス
を学ぼうとする人が世界中で増えています。スパイラル・ダイナミクスは、個
人や社会・国家を含む組織における紛争とその解決に向けて、貴重な洞察をも
たらしてくれるでしょう。
*詳しくはこちらから。
http://www.spiraldynamics.org/training_courses.htm
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

Moon Energy-TOSHIKO/ KAORI ふたり展 (東京)
アートセラピストであり、インテグラル・ジャパンのファシリテーターである
依浮 とし子が小林 香里氏と開催する絵の展覧会です。
2008年12月22日(月)〜25日(木)12:30〜19:00
(初日13:30〜・最終日〜17:00)
会場:アトリエ・イフ
   東急東横線自由が丘駅より徒歩7分・東急大井町線九品仏駅より徒歩2分
   〒158-0083 東京都世田谷区奥沢6-27-2 2F
   電話:03-5706-5627 FAX:03-5751-3659
   e-mail:info@color-art.jp
*地図はこちらから。
http://www.color-art.jp/access.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
エニアグラム入門ワークショップ(シープラスエフ研究所主催)(東京)

エニアグラムは 9つの性格タイプ別に、恐れと欲求、動機、思考・感情・行動
のパターン、世界観などを含めた自我の動きをきわめて明確かつ詳細に説明し
た地図です。それは自己観察を助け、自らを制限するパターンから解放し、自
己成長のプロセスを促進します。また、深い他者理解を可能にし、お互いを活
かし合う関係を可能にしてくれます。ケン・ウィルバーは、リソ&ハドソンに
よるエニアグラムを、「もっともすぐれた心の地図のひとつ」と述べています。

日程:2009年2月28(土)〜3月1日(日)*両日共10:00〜17:00
会場:日本青年館(東京都 新宿区、外苑前)
講師:ティム・マクリーン、高岡 よし子
問い合わせ先:シープラスエフ研究所
詳しくはこちらから。
http://www.transpersonal.co.jp/for-personal.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

○編集後記
インテグラル・ジャパンでは、11月に行われた戦略会議の結果を受け、2009年
のイベント・カレンダーを作成中です。まもなく発表できると思いますので、
どうぞお楽しみに。

*ご意見、ご感想などはお気軽にどうぞ! info@integraljapan.net
*本メールマガジンの送付先アドレスの変更、及び、配信不要の方は、
info@integraljapan.netまでご連絡ください。

--------------------------------------------------------------
インテグラル・ジャパン・メールマガジン No. 15
配信日:2008年12月7日
発 行:インテグラル・ジャパン株式会社
http://www.integraljapan.net/
発行人:鈴木 規夫
編 集:千葉 絵里

*無断複製・転載を禁止します
---------------------------------------------------------------
   Copyright (c) 2008 INTEGRAL JAPAN All Rights Reserved