Integral Japan Mail Magazine Vol.9

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              Integral Japan Mail Magazine  
                  No. 9 (2008/9/20)
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【1】 9月の研究会のご案内
【2】 インテグラル思想研究会講義録より
【3】 他団体イベント紹介
【4】 編集後記
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今回は、インテグラル思想研究会のお知らせを中心に、お送りします。「研究
会ってどんな雰囲気なの?」という疑問をお持ちの方は、ぜひ講義録をお読み
下さい。今回お送りする講義録では、短いですが質疑応答も収録しています。

○9月の研究会のご案内

9月の研究会は、9月23日(祝)に開催します。2007年は、10回にわたりケン・
ウィルバーの代表作『進化の構造』を取り上げました。2008年は、4月より、
ウィルバーの最新の理論モデル(ウィルバー5)を反映する著作である『イン
テグラル・スピリチュアリティ』を毎月2~3章くらいずつ読んで検討を重ねて
きましたが、前回の研究会をもって、その本文はほぼ読み終わりました。

今回から、ウィルバー5で導入された"8つのゾーン"(四象限がそれぞれ内側・
外側に分割されました)について、ひとつひとつじっくり確認していきます。
9月は、『インテグラル・スピリチュアリティ』の巻末付録の内容を確認した
後、山口 一郎氏の『現象学ことはじめ・日常に目覚めること』を参考に、主
にZone #1について、掘り下げて学んでいきます。

「研究会」というと堅苦しいイメージがありますが、初めて参加した方からも
「リラックスして参加できる」とのご感想をいただいている集まりです。ご関
心のある方は、お気軽にご参加ください。

参考文献:
*ケン・ウィルバー、松永 太郎訳(2008)『インテグラル・スピリチュアリ
ティ』春秋社・巻末付録
*鈴木 規夫(2007)「インテグラル・スピリチュアリティの諸条件」http://
www.integraljapan.net/articles/IntegralSpirituality_1.htm
*山口一郎(2002)『現象学ことはじめ・日常に目覚めること』日本評論社

開催日時:9月23日(祝)13:00~16:30
開催場所:品川区東大井きゅりあん 第一講習室
      (http://www.shinagawa-culture.or.jp/curian/)
      東京都品川区東大井5-18-1
      電話番号:03-5479-4100
      JR/東急線 大井町駅前
参加費用:2000円
参加資格:どなたでもご参加いただけます。予約は特に必要ありません。
講  師:鈴木 規夫Ph.D.(インテグラル・ジャパン株式会社代表取締役)
主催:インテグラル・ジャパン株式会社(http://www.integraljapan.net/)
協賛:非営利活動法人 にじの絵のぐ(http://www.nijinoenogu.jp/)

○インテグラル思想研究会 講義録より
――インテグラル・アプローチとは何か:象限、レベル、ライン、タイプ、意
識構造と意識状態(2)――

(メールマガジン第7号より続く)
それから、「意識の状態」と「意識の構造」の解説がされます。

先ず、意識の状態(states of consciousness)というものがあります。これ
は、日常の24時間のなかで、わたしたちは必ず経験しているものです。今、こ
うして覚醒している状態はひとつの状態ですね。それから、夢を見ている状態
というのがありますよね。その世界では、今こうして覚醒時の意識状態から見
ると、非常におかしなことが起こっているわけですよ。そこにあるドアを開く
と全く違った世界が広がっていたりだとか。この日常の時空間では、そういう
ことは起こりえないわけです。扉を開いたら突然アメリカにいるということは
ありえないわけですから。ただ、そういうこの世界の論理から見ると非常にお
かしなことが夢の世界では起こるわけですね。しかし、僕等が実際に夢を見て
いるときには、それを不思議とは思いません。意識の状態が変わることによっ
て、その世界の常識というものが全く変わってしまうということですね。

ですから、意識の状態というのは非常に大きなものなのです。例えば、1980年
代に流行した潜在能力開発セミナーというのがありました。たくさんの自殺者
を出したあれです。あれは、要するに、インストラクターなる人がきて叱咤激
励する、あるいは、駅前で大声で叫ばせたりして、ある種の一時的な意識の高
揚状態を醸成するわけです。そうすると、普通の意識の状態では可能とは思え
なかったことが、その意識の状態にはいると、あたかもできるかのように思わ
れてくる。いろんな無謀なことを考え始めるわけですね……(笑)。でも、本
人にとっては無謀なことではないんです。その意識状態にはいるときには、可
能なこととして実感されるわけです。

また、例えば優秀なスポーツ選手のなかには、意識状態を意図的に高めること
によって、フロー状態を醸成して、数値にあらわれるようなかたちでパフォー
マンスをアップすることができる人がいます。彼等のインタビューを読むと、
試合前に自分の意識状態を徐々に徐々に意識的に高めていって、ベストの状態
でプレイをするという、そういうふうな内面的な規律というか、秩序という
か、ノウハウを持っている人がたくさんいますね。一流の選手というものは、
そういうものを必ず持っています。そういうふうに、意図的・恣意的に自分の
意識状態を変えることができるというのは、人間の非常に優れたところですよ
ね。

それから、例えば、風呂でリラックスしているときに、日常の忙しい状態では
思いもしないような想いや考えがふと意識に浮かんだりしますよね。これも意
識状態が変わることによって、こころの流れや動きが変わるということです。
こうしたことは、皆さんも日常的に経験されていると思います。あるいは、タ
バコを吸われる方、そして、僕みたいにコーヒーに依存している人間っていう
のは、要するに、それがないと、自分にとって気持ちのいい、心地のいい意識
状態を維持することができないわけです。それから、生活のパターンを持って
いる人。起床後、先ずは、コーヒーが必要とかヒゲを剃らなきゃいけないと
か、われわれはいろんな行動のパターンを持っています。パターンを維持する
ことによって、自分の意識状態をある程度コントロールしているわけですね。
それは、生活をしていくための知恵ということができるかもしれません。必ず
しも悪いことじゃないんです。

質問者:それは、気分という言葉でもいいですか?

それでもいいです。ただ、この場合、普遍的なものとしてウィルバーが着目し
ているのは、日常の意識状態、夢を見ている意識状態、そして、夢さえも見な
い完全なる無なる状態です。皆さんも、毎日の睡眠と覚醒のプロセスをとおし
て、この3つの意識状態というのを必ず経験しているわけです。これは、あら
ゆる文化を超えて、人間というものが必ず経験している3つの大きな意識の状
態です。これが意識の状態です。

修行というのは、ある意味では、自分にあたえられている意識の状態の可能性
というものを自分の意図にもとづいて探究・経験していくための方法というこ
とができます。東洋の文化が作り上げてきた、非常に高度なテクノロジーです
ね。

質問者:無なる状態とは?

今、ここでわたしたちが会話をしているときには、そこには、わたしという存
在とわたしと相対するものとしての他者、つまり、SelfとOtherというものが
あるわけです。無なる状態とは、この自己と他者の境界が無くなるということ
です。自己と他者の境界をつくるというのは、実は、人間の個としての意識の
根源的な習性なんです。無なる状態とはそうした「習性」が機能を停止する状
態です。だから、そこでは自己と他者の峻別そのものが起こり得ない。あらゆ
るものがひとつであるということです。

質問者:そんな状態ってあるんですか?

僕等は日常的に経験しているんです。他者と峻別された存在としての自己が意
識されない状態、あらゆるものがひとつになる状態。覚えていないのはあたり
まえです。日常に於いては、人間は基本的に自己と他者というものを設置する
枠組みを使ってしか物事をとらえることができないわけですから、経験してい
たとしても、それが(一般的な意味での)「経験」として認識することができ
ないのは当然のことです(2008年4月の研究会より)(続く)。

○他団体イベント紹介

国内外のインテグラル・コミュニティ、及び、インテグラル理論と関連の深い
分野のイベントのご紹介です。

*下記のイベントは、インテグラル・ジャパン株式会社が主催するものではあ
りません。ご参加にあたっては内容をよくご確認の上、ご自分の判断でご参加
いただきますようお願い申し上げます。

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インテグラル・リーダーシップ・セミナー(ネクスト・カンファレンス・サー
クル主催) 10月9日―10月12日(ボウルダー)

アメリカでは既に、「インテグラル=ケン・ウィルバー」だけではありませ
ん。特にビジネスやリーダーシップの分野では応用が進んでいます。「真・
善・美の観点からのリーダーシップ」を探求するユニークな試みです。

詳しくはこちら:
http://www.integralleadershipinaction.com/index.html
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女性のためのインテグラル・プラクティス(ロータス・ラウンジ主催)
10月15日−19日(マイアミビーチ)

インテグラル・インスティテュートでもおなじみの講師、Diane Musho Hamilt
on(禅指導者、Mind/Spirit領域担当)とSofia Diaz(ヨガ教師・ダンサー、B
ody/Heart領域担当)による女性のためのインテグラル・プラクティス合宿で
す。

詳しくはこちら:
http://www.lotuslounge.us/Lotus_Lounge/Events/Entries/2008/5/13_Womens
_Integral_Practice_Five_Day_Retreatwomen_practicing_love_and_compassio
n_with_diane_musho_hamilton%2C_sensei_and_sofia_diaz.html
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エニアグラムの世界的第一人者、リソ&ハドソン来日イベント
(エニアグラム研究所主催)(東京/伊豆高原)

エニアグラムは、9つの性格タイプごとの世界観や動機、特徴などについて、
驚異的なまでの理解を可能にします。「今、ここ」から私たちを引き離す習慣
的思考・感情・行動パターンなどの性格構造の動き、それに対する具体的な内
面の取り組み方を明確に指し示してくれます。

●ワークショップ
「人生の選択に影響を与える3つの本能」
10/4(土) 10:00 ~20:00(昼・夕食付)
10/5(日) 9:00 ~17:00(昼食付)
会 場:仏教伝道センタービル 8階『和』大ホール(東京都、田町)
参加費:45,000 円 *お弁当と飲物付
★8月末までの早期申込割引の場合:43,000円

●トレーニング Part 2
10/9(木)~13(月・祝)
*10/8(水)前泊
*Part1未受講でもご参加いただけます。
会 場:ルネッサ赤沢(静岡県伊東市、伊豆高原)
参加費:230,000 円
★8月末までの早期申込割引の場合:225,000円
★Part 2再受講の場合:190,000円

詳しくはエニアグラム研究所のサイトにて
http://www.enneagram-japan.com/
(エニアグラム研究所は、シープラスエフ研究所の一部門です。)

○編集後記
今回は、研究会のお知らせを中心にお送りしました。ご好評いただいている研
究会講義録は、これまでメールマガジン第2号~第5号、第7号に掲載していま
す。バックナンンバーをご希望の方は、info@integraljapan.netまでご連絡下
さい。

*ご意見、ご感想などはお気軽にどうぞ! ⇒ info@integraljapan.net
*本メールマガジンの送付先アドレスの変更、及び、配信不要の方は、info@i
ntegraljapan.netまでご連絡ください。

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インテグラル・ジャパン・メールマガジン Vol. 9
配信日:2008年9月20日
発 行:インテグラル・ジャパン株式会社
http://www.integraljapan.net/
発行人:鈴木 規夫
編 集:千葉 絵里

*無断複製・転載を禁止します
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