第六回 2013/11/24実施 聞き手:鈴木 規夫

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加藤さんは、現在、Harvard Graduate School of Educationの関係者を中心にして運営されるLectica Inc.のアナリストとして活躍されています。Lectica Inc.は、Kurt FischerのDynamic Skill Theoryにもとづいて、あらゆる年齢層を対象とした発達段階測定の開発と提供をしている組織ですが、近年、その精緻な測定法は、公教育の現場だけでなく、欧米の政府機関や企業組織においても積極的に活用されています。

今回のインタビューでは、主に下記の話題についての対話をおこないました。

1. 発達心理学(constructive developmentalism)の学派の整理(Robert Kegan vs. Kurt Fischer)
2. Dynamic Skill Theoryについて(例:概要・特徴)
3. Lectica Inc.について(組織概要・活動内容・提供制品・訓練内容)
4. Lectica Incとインテグラル・コミュニティの関係(例:Meta Integralとの共同関係)
5. 外国語への翻訳・導入について(日本語で測定を受けられるのか?)

Lectica Inc. HP
https://www.lectica.org/

加藤 洋平さんのHP
http://www.yoheikato-integraldevelopment.com

麹町アカデミア 発達理論ゼミナールについて
http://peatix.com/event/23505/view

参考文献
https://dts.lectica.org/_about/articles.php

(鈴木 規夫)

 

第五回 2013/5/11実施 聞き手:鈴木 規夫

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今回のインタビューでは、Otto Laskeの発達理論に関する詳細な議論をおこないまし た。

現在、加藤さんは、Laske博士が主催するトレイニング・プログラムに参加して、専門的な訓練を受けています。

そうした立場から、Laske氏が、今、発達心理学のコミュニティにどのような問題意識にもとづいて貢献をしようとしているのかということについて解説をしていただきました。

特に今回のインタビューでは、“Social-Emotion”(社会的・感情的)と“Cognitive”(認知的)という人間の意識構造の二つの領域の内、後者に焦点をあて、その領域を理解する上で核となる“dialectical thinking”(弁証法的思考)に
ついて詳細な議論をしました。

また、そうした議論をしながら、Laskeの発達理論が、同時代の他の発達心理学者の発達理論と較べて、どのような独自性をもつのかということに関しても、少し詳細な議論をしました。

今回の対話は全体的に専門的な内容のものとなりましたが、これまでにRobert KeganやSusanne Cook-Greuter等の発達理論をとおして人間の発達について探求をしてきた方々には、あたらしい視点から考えるためのヒントが含まれているのではないかと思います。

尚、今回のインタビューを実施するにあたり、加藤さんからいくつかの論文を御提供いただき、それらに目を通して準備をしましたので、それらを御紹介します。

 

l Michael Basseches (2005). The Development of Dialectical Thinking as anApproach to Integration.
http://integral-transformation.com/documents/DevelopmentofDialecticalThinking.pdf

l Otto Laske (2010). On the Autonomy and Influence of the CognitiveDevelopmental Line: Reflections on Adult Cognitive Development Peaking inDialectical Thinking
http://files.meetup.com/91222/Laske%20ITC%20paper%202010.pdf

l Otto Laske (2012). Living Through Four Eras of Cognitive Development.
http://integralleadershipreview.com/7499-living-through-four-eras-of-cognitive-development

(鈴木 規夫)

 

第四回 2013/3/9実施 聞き手:鈴木 規夫

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インテグラル理論においては、Body・Mind/Heart・Spirit・Shadowという4つの領域を網羅した統合的実践(ILP)の重要性が強調されますが、それら複数の領域の実践に並行的にとりくむことをとおして、どのような効果が得られるのでしょうか?

たしかに、クロス・トレイニングが効果的であることは容易に理解できますが、それが実際のILPという文脈の中で具体的にどのような効果を発揮するのかということに関しては、いまだに十分に明確にされていないように思われます。また、ときとして、複数の領域の実践を寄せ集めて取り組みさえすれば、それでILPを実践したことになるという誤解もしばしばあるようです。果たして真に統合的な実践を構築・実践していくとは、どのようなことを意味するのでしょうか?

また、今回のインタビューでは、前回までの対話を踏まえて、発達理論の視点が、実践生活を構築・実践していくうえで、どのようなヒントをあたえてくれるのかということに関しても議論をしました。とりわけ、BodyやSpirit領域の実践は、発達段階の変容にどのように寄与するのでしょうか? (鈴木 規夫)

 

第三回 2013/2/2実施 聞き手:鈴木規夫

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今回のインタビューでは、人間の意識構造の発達理論と測定方法に関して、これまでよりもさらに掘り下げた議論をしました。とりわけ、今回は、発達理論というものが、表層的に理解されるとき、対象者を粗雑に分類するためのタイプ論的な道具として誤用されてしまう可能性があることに着目して、そうした危険性をいかにして回避できるかということに関して対話をしました。

また、今回のインタビューでは、Robert KeganのSubject-Object Interview、Susanne Cook-GreuterのMAP(Maturity Assessment Profile)、Theo Dawsonと Zachary SteinのLectical Assessment、Otto LaskeのIDM等、発達理論の領域で具体的な測定法を確立している代表的な研究者の方法に言及しながら、それぞれの長所と短所について意見を交換しました。

このように今回の対話では、少々専門的な話題が中心にとりあげられていますが、発達理論という大きな可能性を内包する領域において、同時代で何が起きているのか――また、何が課題として存在しているのか――ということついて洞察を深めたい方々には、参考にしていただけるのではないかと思います。(鈴木 規夫)

 

第二回 2012/12/29実施 聞き手:鈴木規夫

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周知のように、インテグラル・コミュニティは、1995年のケン・ウィルバーの著作『進化の構造』(Sex, Ecology, Spirituality)の出版されたあと、そこで展開された構想に共感をした関係者の共同作業をとおして形成されました。ただし、同時に忘れてはならないのは、『進化の構造』の中で展開される思想が、トランスパーソナル思想を土壌として創造されたものであることであり、また、インテグラル・コミュニティというものが、また、トランスパーソナル・コミュニティを母体として成立しているということです。その意味では、今後のインテグラル思想――及び、インテグ
ラル・コミュニティ――の課題を見極めていくためには、インテグラル・コミュニティが、トランスパーソナル思想の課題をどのように診断したのか、それをどのように克服しようとしたのか、そして、そうしたとりくみは実際に成功を収めているのかを確認することが必要となります。

第2回のインタ ビューでは、加藤洋平さんと共にこうした観点から「トランスパーソナル」と「インテグラル」の現状について対話をしてみました。 (鈴木 規夫)

 

第一回 2012/10/28実施 聞き手:鈴木規夫

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今回は、カリフォルニア州のPleasant HillにあるJohn F. Kennedy Universityでインテグラル理論の研究に従事している加藤 洋平さんを御迎えして、インテグラル・コミュニティにおける最近の動向についてはなしを伺いました。現在、加藤さんは、発達心理学――とりわけ、発達理論にもとづいて、成人期の能力開発や組織開発に貢献をするための方法の習得と研究ーーの領域に関心を寄せており、この領域の代表的な存在であるロバート・キーガン(Robert Kegan)やオットー・ラスキー(OttoLaske)等とも親交を結びながら、研鑽に励んでいるということです。今回のインタ ビューでは、そうした先端領域の関係者との交流を営むなかで、加藤さんが日々感じておられることについて御聞きしてみました(鈴木規夫)。

 

加藤洋平プロフィール

東京都御茶ノ水生まれ。小学校から高校まで山口県光市で過ごす。

一橋大学商学部時代は経営戦略論、マーケティング論、経営組織論、コーポレート・ファイナンス、会計学など幅広く企業経営について学習。元一橋大学教授、廣本敏郎教授のゼミナールにおいて、会計情報を企業経営者の意思決定や企業組織内の業績測定に役立てることを目的とした管理会計論について学ぶ。

大学卒業後、デロイト・トーマツにて国際税務コンサルタントの仕事に従事。日本の多国籍企業を中心に、国際税務戦略の立案、税務リスクの分析、経済分析などを行う。

退職後、ジョン・エフ・ケネディ大学統合心理学科修士課程に入学。ケン・ウィルバーのインテグラル理論及び発達心理学、認知心理学、トランスパーソナル心理学、身体心理学、脳神経心理学など幅広く心理学を学習している。

インテグラル・コーチング・カナダより国際コーチング連盟認定の「インテグラル・コーチング」の資格を取得し、現在インテグラル・コーチングの活動にも従事している。米国在住のクライアントを中心に活動を行っているが、日本在住のクライアントに対してはスカイプを通じてインテグラル・コーチングのサービスを提供している。

2012年9月にハーバード大学にてロバート・キーガン及びリサ・レイヒーの下で、自己変革・組織変革モデルである「Immunity-to-Change」のファシリテーター・プログラムを終了。ファシリテーターとしての活動に従事しつつ、「Immunity-to-Change」モデルを自身のインテグラル・コーチングにも取り入れ、クライアントにサービスを提供している。

また、ロバート・キーガンの弟子であるオットー・ラスキー博士が設立したコーチング研究機関・教育機関であるInterdevelopmental Institute(IDM)にてラスキーに師事し、発達測定メソッドの資格プログラムも行っている。これまでのところ、ラスキーの心理統計分析モデルの概論プログラム、社会的感情的発達プログラム、認知的発達プログラム、精神分析学プログラムの4つを修了し、現在はより専門的な発達測定インタビューについて学習をしている。

ジョン・エフ・ケネディ大学での学習、IDMでの学習と並行してアイアンガーヨガのインストラクターの資格取得にむけてヨガの実践に励んでいる。

心(mind)、身体(body)、精神(spirit)の統合的な発達支援を行うことに実践者・実務家・研究者としての情熱を注いでいる。

日本では学ぶことのできない、成人以降の心の発達理論・発達段階測定メソッド、及びインテグラル理論に関するオンライン学習サービスを下記のウェブサイト、フェイスブック上で提供している。

ウェブ: http://integral-coaching-yoheikato.jimdo.com/
フェイスブック・ページ 「発達理論の学び舎」
メールアドレス:

出版書籍
“Appreciating the Similarities and Differences between American and Japanese Work Environments from an All-Quadrants Perspective” in Awakening a Holistic Psychology: Journal of Emerging Therapies, Vol. 1. 2012, Berkeley, CA: Simple Seed, LLC.

寄稿記事
「アメリカにおけるインテグラル・コミュニティーの現状とジョン・エフ・ケネディ大学におけるインテグラル・プログラムのご紹介」、日本トランスパーソナル学会、No.17 Vol. 3. http://transpersonal.jp/archives/3099
「インテグラル・コーチングとは?:インテグラル理論と発達理論をモデルにした統合的な人間力の涵養」、日本トランスパーソナル学会
「インテグラル・コーチングにおける人間の変化・変容に対する視点」、日本トラスパーソナル学会
“Liberating Developmental Coaching from Absolutism and Reductionism by Using CDF,” Interdevelopmental Institute, 9/2012 http://www.interdevelopmentals.org/ezine/2012-09%20IDM%20Newsletter.pdf

翻訳書(2013年10月出版予定)
オットー・ラスキー著「Measuring Hidden Dimensions: The Art and Science of Fully Engaging Adults」